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猫のマジー [c a t 's c r a d l e]



  • SEASONS OF YOUR DAY(Rhymes Of An Hour 2013)Mazzy Star
  • 曲がりくねった木の枝に止まっている小鳥を見つめるネコの肢体が紫色のバックから影絵のように浮かび上がるアルバム・カヴァ(インナー・トレイの下にも輪になった8匹のネコたちが描かれている)‥‥「90年代における最高のサイケデリア・バンドの1つ」と称されるMazzy Starの4thアルバムは幻想的な「猫ジャケ」だった。17年の年月を経ても彼らの音楽は全然変わらない。Hope Sandovalの夢見るような気怠いヴォーカルとDavid Robackのブルージーなギターがカリフォルニアの乾いた白昼夢を現出させる。スライドや変則チューニングによるギター・サウンドと浮世離れした儚げな女性ヴォイスは水を求めて砂漠を彷徨う旅行者(ネコが水先案内してくれる?)や桃源郷を目指す探検家の姿を想わせなくもない。〈Spoon〉では故Bert Janschがスライド・ギターで客演。Colm Ó Cíosóig(MBV)もギター、ベース、キーボード、ドラムスでゲスト参加している。

  • CATNIP DYNAMITE(Oglio 2009)Roger Joseph Manning Jr.
  • Beckのアルバムやツアーにも参加しているRoger Joseph Manning Jr.(Jellyfish)の2ndソロ・アルバム。風変わりなタイトルの「Catnip Dynamite」とはダイナマイトの形に模した可愛いネコ用玩具の名称(CDトレイ下に実物の写真がある)で、ネコの大好きな「犬ハッカ」(catnip)の匂いがするという。V字に走る赤い稲妻、左の目から流れる涙、不気味なキノコ雲、リヴェット服のカセット・テープ・ヘッド男、赤い唇、ハイウェイ‥‥などがコラージュされた夜の都会を1匹の白ネコが歩く。ポップでキッチュなアルバム・カヴァからはネコの体内に仕掛けられた時限爆弾をカセット男が遠隔操作しているような不穏な空気も漂う。インナー・ブックレットにはリヴェット・ジャケを着たRoger Joseph Manning Jr. やキーボードに凭れて立つ愛猫の写真もある。国内盤(Pony Canyon 2008)よりも2曲多いUS盤はボーナス・トラックとして「フジ・ロック」のライヴ3曲を追加収録。

  • MMM… GUMBO?(Universal 2008)Room Eleven
  • Room Elevenはオランダ出身の5人組。紅一点Janne Schraのヴォーカルにギター、ベース、ドラムス、キーボードという編成でジャズやタンゴ、ポップスなどを流麗に奏でる。不思議なのは《Six White Russians And A Pink Pussycat》(2006)というタイトルのデビュー・アルバムに子ネコちゃんの姿はなく、2ndに黒ネコが登場していること。赤い水玉模様のフレンチ・スリーヴに白いエプロン姿の女性(Janne Schra)と彼女の赤いタイツの足許に纏わりつく黒ネコちゃん。右手に持ったボウルから青い絨毯の上に白い生地が零れているのに、ネコは見向きもしない。オーブン・レンジのある左側(裏カヴァ)では口髭を蓄えたメンバー4人が食卓を囲んで料理が出来上がるのを待っている。アルバム・カヴァ(歌詞ブックレット)を捲ると、Janne Schraの運んで来たケーキ(赤いローソクが1本だけ立っている)にメンバーが見入っているという趣向。テーブルの前で寝ている黒ネコちゃんが全く興味を示していないことからも、余り美味しそうなケーキではないと想像される。

  • SLEEPWALKERS(Samadhi Sound 2010)David Sylvian
  • シルヴィ庵が過去にコラボした作品やゲスト参加した楽曲を集めたコンピレーション盤にはSteve Jansen、Nine Horses(David Sylvian、Steve Jansen、Burnt Friedman)、坂本龍一、Christian Fennesz、高木正勝、渡邊琢磨との共作など16曲が収録されている。しかし、アルバム最大の魅力(魔力?)は一見バットレディみたいな黒いマスクを被ったヌード女性のカヴァ・アートワークにあるかもしれない。女性写真家クリスタマス・クローシュ(Kristamas Klousch)のセルフ・ポートレイトは今日流行っているコスプレや自撮り写真とは次元が異なる。3面見開きデジパックのインナーには「Little Apple」というタイトルの全裸フォトも隠匿されている(彼女の公式サイト「Selfportraiture」ではエロティックでデンジャラスすぎる写真の数々を閲覧出来るのだ)。アルバム・カヴァはバット・ガールにもキャット・ウーマンにも見えるけれど、「Bastet」(古代エジプトの猫の女神)という作品名だったので「ネコード」に認定しました。

  • TAPES(!K7 2012)Foals
  • The Rapture、The Big Pinkに続くミックスCDシリーズ第3弾。英オックスフォード出身の5人組Foalsが選曲したミックステープなので、いわゆるリミックス・アルバムとは異なり、彼らの楽曲は収録されていない。 Clark、The Invisible、Blood Orange、Marshall Jefferson、Tony Allen、 Caribou、Konono N°1、Carl Craig、Frankie Knuckles‥‥などによるオリジナルやリミックス22曲が70分以上に渡ってノンストップで続く。ディスコやクラブで踊るためのハウスやテクノ・ミュージックをDJミックスしてCDに凝縮。自宅の居間やベッド・ルームでも気儘に踊れて手軽に聴ける。陽気で愉しいパーティ音楽なのに、アルバム・カヴァに描かれている7匹のネコたちは口を開けて笑っている黄色いネコ以外は皆さん不機嫌で性悪そう。しかも緑、黒、白の4匹は太々しく煙草を咥えている。裏カヴァやインナー・スリーヴの白ネコもボスらしく堂々としているのだ。

  • 12TH HOUSE(Not Not Fun 2013)Group Rhoda
  • Group Rhodaは米サンフランシスコ在住のMara Barenbaumによるソロ・プロジェクト。アナログ・シンセが蠢くダークでダビーな空間に、クールで気怠いヴォイスが浮游する。デビュー・アルバム《Out Of Time - Out Of Touch》(Night School 2012)のカヴァはドアの開いた室内から屋外を撮った写真だったが、2ndはメアリー=エリザベス・ヤーボロー(Mary-Elizabeth Yarbrough)による「猫ジャケ」である。「TVやインターネットなどのメディアから取り出したポップカルチャーのイメージを様々な色のテープを細かく切り貼りして緻密に描く」彼女の画法は小さなCDサイズでは分かり難いし、描かれたネコたちも見逃されてしまいそう。表カヴァには青い空の見える山の洞窟のような場所の左下に茶色い濃淡の2匹のネコがいるし、裏カヴァには白い雲が棚引き、無数の直方体の岩石がビルや墓石のように屹立・聳立する上に1匹の黒灰色のネコが寝そべっている。可愛いネコたちの存在に気づいた人だけが享受出来る「ネコード」なのでしょう。

  • POEMSS(Planet Mu 2014)Poemss
  • 美術館ではなく、輸入CDショップで2匹の4つ目ネコちゃんと目が合ってしまった。8つの目に魅入られて、まるで魔法にかかったように目を反らせない。不思議な錯視感に襲われて焦点が合わないのは脳が一対の目しか同時に認識出来ないからなのだろうか。アメリカの画家ケイシー・ウェルダン(Casey Weldon)が好んで描いている4つ目のネコたち(Four-Eyed Cats)は視覚を混乱させる「だまし絵」なのかもしれない。Poemssはカナダ・ウィニペグ生まれのミュージシャンAaron Funk(Venetian Snares)とトロント在住のプロデューサJoanne Pollockの男女コラボ・ユニット。夢見るような女性ヴォーカルと催眠的な低音ヴォイスがメランコリックでユーフォリックなシンセと混じり合って化学反応を起こし、夢幻的で気味悪くも心地良いエレクトロニカを創出している。現実には存在しない異形の小動物、不気味なのに可愛い4つ目ネコちゃんのように魅了される。

  • BEST THING + WITHOUT WINGS(Boutique 2008)Grow Up
  • 黒ネコは時々見かけるけれど、真っ白いネコは滅多に出合わない。音符と鍵盤をデザインしたシャツを着た男性に抱かれているアルバム・カヴァ(白黒写真)のネコちゃんも額の左右が黒っぽく写っている(ブックレットに掲載されているトリミング前の写真では眼鏡と蝶ネクタイの青年が両手でネコを逃げないように抱きしめていることが分かる)。Grow Upは1978年に英マンチェスター・ロッチデールで結成されたJohn Bisset-Smith(ベース、ギター、ピアノ、ヴォーカル)を中心とする5人組。ベースとドラムスにトロンボーンとサックス&クラリネットというメンバー構成が珍しい。尖ったニュー・ウェイヴというよりも、後のネオアコに近い肌触り。世に出るのが早すぎたバンドだったのかもしれない。デビュー・アルバム《Best Thing》(Object 1979)と2nd《Without Wings》(Up 1981)にシングル曲や未発表デモ音源などを加えた全42曲を2CDにコンパイルした完全版。

  • FOEVER I CAN PURR(Columbia / Murrayfield 2012)The Dodoz
  • The Dodozはフランス・トゥールーズで結成された4人組。Jules Cassignol、Vincent Argiolas(ギター)、Géraldine Baux(ベース)、Adrien Cassignol(ヴォーカル、ドラムス)という編成(JulesとAdrienは双子の兄弟)で、紅一点のGéraldineを3人のメンバーがコーラスでサポートする。全曲英語のヴォーカルは可愛いく、サウンドは硬質でパンキッシュ。2本のギター・アンサンブルは技巧的に響く。メンバー4人がマウンテン・バイクやオートバイに乗っているモノクロのカヴァ写真は「FOEVERICANPURR」というタイトルに因んだもので(アルバムには〈I Can Purr〉という曲も収録されている)、2人のメンバーの持つリードに繋がれた2匹のネコちゃんも一緒に写っている。左のバイクに掛けてあるジージャンの背中には「THE DODOZ」のロゴとネコのイラストが付いている。有望なフレンチ・バンドだったが、2014年3月「Facebook」で解散を表明した。

  • COMPTOIR MONTE LE SON(Créations Nelson 2011)Various Artists
  • 仏ファッション・ブランドのコントワー・デ・コトニエ(Comptoir des Cotonniers)が企画したコンピレーション・アルバム。一般募集したコンクールの入賞曲も含む全19組、19曲(ライヴ9曲)。多くのミュージシャンやバンドが参加しているが、Nouvelle Vague、The Go! Team以外は寡聞にして知らない。新人気鋭のアーティストが多いのかもしれない。アルバム・アートワークも公募による入賞作品だという。自社ブランドを身に纏ったと思しき2人のネコ娘たち‥‥向かって左のジージャン娘はロッカーに立て掛けてあるポータブル・キーボードに右手を置き、右のTシャツ娘はストラトキャスターを弾いている(ギターの大きさから少女ではないかしら?)。猫マスクを被ったコスプレではなく、コラージュだと想われるが、違和感なく「ネコ娘」と化している。Florent MarchetがJane Birkinとデュエットした〈Roissy〉は仲睦まじい雰囲気。Hey Hey My Myの〈Not Fun Anymore〉はバンド名だけで笑えます。

                        *
    • お気に入りの猫ジャケ10枚を紹介する「ネコード」シリーズ第8集です^^

    • すべて自腹で購入しました(《Catnip Dynamite》だけは中古盤で入手にゃん)

    • アルバム・タイトル前の ◆ をクリックすると、拡大した「猫ジャケ」が見れます
                        *


    Seasons Of Your Day

    Seasons Of Your Day

    • Artist: Mazzy Star
    • Label: Rhymes of An Hour
    • Date: 2013/09/24
    • Media: Audio CD
    • Songs: In The Kingdom / California / I 've Gotta Stop / Does Someone Have Your Baby Now? / Common Burn / Seasons Of Your Day / Lay Myself Down / Sparrow / Spoon / Flying Low


    Catnip Dynamite

    Catnip Dynamite

    • Artist: Roger Joseph Manning Jr.
    • Label: Oglio Records
    • Date: 2009/02/03
    • Media: Audio CD
    • Songs: The Quickening / Love's Never Half As Good / Down In Front / My Girl / Imaginary Friend / Haunted Henry / Tinsel Town / The Turnstile At Heaven's Gate / Survival Machine / Living In End Times / Drive Thru Girl / Europa And The Pirate Twins / You Were Right / Lov...


    Mmm...Gumbo?

    Mmm...Gumbo?

    • Artist: Room Eleven
    • Label: Universal
    • Date: 2008/03/13
    • Media: Audio CD
    • Songs: Hey Hey Hey! / What Will It Be? / Lalala Love / Looking At My Feet / Swimmer / Ode / Lovely Morning / Seeds / Not Jealous / Shyness / Always / Rainy Day In The Sun / A Little Of Me


    Poemss

    Poemss

    • Artist: Poemss
    • Label: Planet Mu
    • Date: 2014/02/11
    • Media: Audio CD
    • Songs: Ancient Pony / Heads On Heads / Bedtime / Moviescapes / Miles Away / Gentle Mirror / Think Of Somewhere Nice / Losing Meaning / Hall Of Faces / Think Of Something Beautiful


    Comptoir Monte Le Son

    Comptoir Monte Le Son

    • Artist: Various Artists
    • Label: Imports
    • Date: 2011/10/11
    • Media: Audio CD
    • Songs: Odile / Chanson D'Amour A La Batterie / Dancing With Myself / I Think I like U 2 / Hey you / I've Got A World / Not Fun Anymore / How Would You Do It / Thinking Of Thinking / Roissy / P.Nis / Slippin / Relax / Butterfly In My Stomach / Ready To Go Steady / I Own You / ...

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