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ネコ・ログ #46 [c a t a l o g]

  
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  • 「とらねこ」とはトラのような縞模様の毛色をしたネコのことです。雌雄に関わりなく様々なネコがいて、おそらく世界で一番多く出会える毛色模様だと思います。なかでも見かける確率が高いのが、キジトラと呼ばれる黒色とこげ茶色のストライプ。思わず "M君"と呼びたくなる、額の真ん中がM印模様になっているオスもこの類が多いです。オスと言えばそう、シチリア島のドメニコもキジトラです。ドメニコは著名なマフィアを輩出した街として有名なコルレオーネで暮らしています。大きな顔にしっかりとした四肢、毛の模様も覚えやすいのでどこで出会ってもわかります。ところが会う場所場所で、マルコとかトムとか呼ばれる名前が違うのです。 そう、ネコ版 "7つの名前を持つ男" 。風貌も生き方も親分のようで、敬意を込めてドンと呼んでいました。
    岩合 光昭 「とらねこ」


  • #406│グリ│飼い猫 ── デブにゃんに接近遭遇!
    K浜東北線沿いを「ネコ歩き」する。K中里からT端方面へ向かう途中に低層の集合住宅地があった。住宅棟の間には植込みと通路があり、金網と門で仕切られた庭の中には立ち入れない。植込みで1匹の白茶ネコと出合う。丸々と肥っていて某ケータイのCMに登場するふてにゃんに似た容姿。鈴つきの首輪をしているので飼いネコと分かる。初対面なのに自ら近づいて来るし、毛並みを撫でても嫌がらない。デブにゃんの後を追って歩いていると、どこからともなく2匹の灰ネコ(ロシアンブルー?)が現われた。兄弟姉妹だろうか‥‥デブにゃんと同じような首輪をしている。同じ家で飼われているネコたちなのかもしれない。白黒チビも姿を現わすが、警戒心が強くて近寄ると物陰に逃げてしまう。初めて歩く未知の道(地域)には新しいネコたちとの出会いがある。今日は白茶ネコと2匹の灰ネコが撮れた「ネコ日和」だった。

    #407│ソラン│飼い猫 ── 今日は会えるかな‥‥
    姿は見えなくても猫語で呼びかければ、ニャーニャー鳴きながら駆け寄ってくる黒ネコのソランちゃん。今日は2階建てアパートの外階段から駆け降りて来た。2階の奥にネコ好きの女性が住んでいるらしく、平気で部屋の中へ入って行く。もちろん飼主の家ではなく、いわゆる別宅である。車道と並行する細い路地なのでバイクや自転車は通るけれど、天敵のクルマは入れない。臆することなく路地の真ん中でゴロニャンして、気兼ねなく毛繕いする。お腹を撫でると気持ち良さそうに長く伸び切った状態で寛ぐ。お気に入りの板塀や木肌で爪を研ぎ、鉢植えや雑草を食む。ソランが目を瞠いているのは路地を交差する道を歩く通行人や遠くから近づいてくる人を見つめているから。テリトリ内の動向には常に敏感に反応する。通りがかる人たちを注意深く見定めて、無視するか、逃げるか、擦り寄るかを判断しているのだろうか。

    #408│ジョジ│飼い猫 ── 名前はまだ知らにゃい
    グリちゃんと一緒にいた灰ネコを撮った。精悍そうな顔立ちで、細身の肢体からは洗練された野性味も感じられる。ユーモラスな兄弟姉妹ネコとは好対照ではないかしら。3匹のネコたち(デブにゃんと2匹の灰ネコ)は互いに付かず離れず、集合住宅地内のテリトリを散策する。今日のパトロールは終わったのか、それとも歩き疲れたのか、駐車場のシートに覆われた自動車の上に乗って休息する。ネコの爪で傷つくのを防止するためのシートが滑り止めになっているのかどうか分からないけれど、ネコたちはボンネットの上が気に入っているようだ。不思議なことにネコたちは暮らしているのに、人の気配が全くない。共働きで子供のいない若い夫婦が暮らしているのだろうか。「キャットランド」に迷い込んだアリスみたいな気分になる。飼主に会えればネコたちの名前(本名)も教えてもらえるのだが。

    #409│ドミノ│飼い猫 ── ネコに小判・唐草模様
    顔馴染みのドミノちゃんが一風変わった首輪をしていた。蝶ネクタイのように見えなくもない。グリーン地に白い唐草模様のリボンに金色の鈴と小判チャームが付いている。調べてみたら、ネット通販で人気の「猫に小判唐草模様」というネコ用の首輪だった。ネコが唐草模様の風呂敷を首に巻いて背負ったという見立てらしい。飼いネコに服を着させることには違和感があるけれど、「ネコに小判」とは洒落ている。黒い頬被りした昔の泥棒や東京ぼん太(知ってる?)を思い浮かべてしまう昭和レトロな和風テイストが懐かしくて郷愁を誘う。チャトラのドミノちゃんは大人しくて人懐っこい。出会うと猫語で挨拶をして近寄って来るし、毛並みを撫でさせてくれる。でも、この首輪を気に入っているのかどうかまでは分からない。ドミノちゃんは「ネコに小判」という諺も駄洒落も知る由もないけれど、内心では「ネコにゴハン」と思っているのかもしれない。

    #410│イラ│飼い猫 ── 吾輩もネコである
    朝日新聞の朝刊(月〜金)に1年間連載されていた夏目漱石の「吾輩な猫である」(2016年4月1日〜2017年3月28日)。丸1年かけて1冊の長編小説(名作)を読み終えるのは贅沢な読書時間だった。新聞連載小説(新作)を読むのとは違った愉しさがある詳細な「註」はもちろん、あらすじや解説を盛り込んだ「猫ガイド」(第1・3月曜)も箸休めとして興味深かった。《吾輩な猫である。名前はまだない》という超有名な書き出しから、ビールを飲んで水甕の中に落ちてしまう最期の《南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。ありがたいありがたい》まで読み続けた。翌日の朝刊を開いて、もう今日からは「猫」を読めないという「猫ロス」に陥ってしまうほどである。グリやジョジとともに暮らしているイラちゃんは二対の丸い月のような黄色い目がチャーミングで、金色の鈴とのコーディネートも似合っている。

    #411│ミレイ│飼い猫 ── 食後の水分補給
    「アリス」という名前のファンシー・ショップの中へ足を踏み入れたことはないけれど、少女たちが出入りしていたのは憶えている。少子化で子供たちの数が減ったからなのか、いつの間にか「アリス」は閉店してワンダーランドへの入口は消えてしまった。ある夕暮れ時に「旧アリス」の前を通りかかると、ジャンナッツ(JANAT)のサムとボウのように2匹のネコが今は民家となった玄関ドアの前で行儀良く座っていた。いつもは近づくと駐車中のクルマの下や家と家の隙間の奥に隠れてしまうのに、人懐っこく擦り寄ってくるではないか。少しするとドアが開いて、ボウルを持ったオバさんが顔を出す。ネコたちは夕食を待っていたのだ。ネコの腹時計は正確無比なのだ。食事を終えた白茶ネコのミレイちゃんが青いポリバケツの水を飲んでいるところを撮った。食後の水分補給は怠らにゃい。

    #412│バル│飼い猫 ── ピントはバッチリ、目もパッチリ
    スコティッシュ・フォールドのミスちゃんの斜向いの家で飼われているバルちゃんはデカ目の少女マンガ・キャラ。目を瞠った天性のビックリ眼である。見目麗しいのに人懐っこいミスちゃんとは対照的に動作が機敏でシャッター・チャンスが殆どない。今まで撮って来た飼いネコの中でも1、2を争うほど難易度が高いのだ。ブログに載せた「写真」(ミスちゃんの家の敷地内に入り込んだところを柵の外から撮った)がピンボケ気味だったので、雪辱の機会を密かに窺っていた。これ以上近づくと確実に逃げられてしまう距離‥‥標準3倍ズームの限界点である。もっとアップを狙うならば、岩合さんの使用しているような中望遠レンズが必要になる。大きくて重くて高い(高価)なレンズを購入するべきか、バルちゃんと仲良くなる道を探るべきか思案のしどころである。

    #413│レイ│飼い猫 ── プッシー・イン・ピンク(ネコたちの街角)
    〈ありえるピンク〉という記事に合わせて、キジトラのレイちゃんの写真をピンク色に加工してみた(iPhotoの編集(Edit)→調整(Adjust)→色合い(Tint)を変えるだけ)。ピンク色に染まったレイちゃんはミステリアスで可愛い。サイケデリック・ファーズのヒット曲〈Pretty In Pink〉やガス・ヴァン・サントの小説『ピンク』(アップリンク 1998)のように異次元にワープした気分‥‥《彼は私に意識を集中しろと言う。この期に及んでは私としてもそのようにしたい‥‥。彼らがかばんを開くと中から白い小猫たちがのろのろと、いや、溢れれるように出てくる、まるでアールヌーボーの白い小猫が溶け出してくるようで、すごく奇妙だ‥‥キーキーという大きな音が聞こえたあと、小猫に対するわたしの思考が完成する。私たちはそこにいる‥‥つまり、わたしは異次元のいるのだ。〈ピンク〉の中に》。

    #414│トバ│ノラ猫 ── 胴長短足にゃん
    I袋駅前公園で暮らす白黒ネコのトバちゃん。他のネコたちよりも四肢が短いような気がする。三毛ネコのアンちゃんとは大の仲良しで、お互いに戯れ合うほど仲睦まじい。S京線沿いの細長い公園の真ん中で人目を気にせず、無邪気に戯れ合う。2匹の姿は微笑ましい。物怖じしないアンちゃんと親しくなることで次第に感化されたのか、近づいても逃げることなく、毛並みを撫でても爪を立てることは少なくなって来た。2匹が一定の距離を保って互いに寛いでいる。徐に一方が近寄って来て、前肢でちょっかいを出すとプロレスごっこのゴングが鳴ったかのように組んず解れつの取っ組み合いが始まる。判定は引き分け?‥‥遊び疲れた2匹は仲良く繋がって長く伸びた状態で公園に美しいアーチを描く。通行人やベンチで憩っている人から笑みが零れる。写真を撮ることを忘れるほど長閑で平和な光景である。

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    各記事のトップを飾ってくれたネコちゃん(9匹)のプロフィールを紹介する「ネコ・カタログ」の第46集です。サムネイルをクリックすると掲載したネコ写真に、右下のナンバー表の数字をクリックすると該当紹介文にジャンプ、ネコ・タイトルをクリックするとトップに戻ります。ノラ猫や地域猫、飼い猫を差別しない方針で、これまでに延べ400匹以上のネコちゃんを紹介して来ましたが、こんなにも多くのネコたちが棲息していることに驚かされます。第46集の常連ネコはソランとレイちゃん。今回はトバちゃんを除く8匹が飼いネコとなりました。『とらねこ』(クレヴィス 2017)はコンパクトな写真集シリーズ「IWAGO'S BOOK」の第2弾。トラネコを焦茶色のストライプの「キジトラ」、明るい茶色のグラデーションの「チャトラ」、灰色に黒縞の「サバトラ」の3種に分類。ドメニコ(シチリア・キジトラ)、ミスター・ウー(ニューオリンズ・サバトラ)など18匹のトラネコが登場する。〈ネコ・ログ #46〉ではドミノが「チャトラ」、レイが「キジトラ」ですね。

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    • 記事タイトルの右に一覧リストのリンク・ボタン(黒猫アイコン)を付けました^^

    • オリジナル写真の縦横比は2:3ですが、サムネイルは3:4にリサイズしています
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    とらねこ(IWAGO'S BOOK)

    とらねこ(IWAGO'S BOOK)

    • 著者:岩合 光昭
    • 出版社:クレヴィス
    • 発売日:2017/03/31
    • メディア:単行本(ソフトカバー)
    • 目次:まえがき / ドメニコ シチリア / ミコ アムステルダム / ブール パリ / ミスター・ウー ニューオーリンズ / コーラ シンガポール / パブの子ネコ イングランド / トラ 山口 / シキンニョ リオデジャネイロ / アリ スペイン・マドリード / パパライオン アンダルシア / ちくわ 沖縄 / リリー ポルトガル / バディ オーストラリア...

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