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F A V O R I T E ー B O O K S 1 1 [f a v o r i t e s]

  • ピンク(アップリンク 1998)ガス・ヴァン・サント


  • 映画監督の処女小説。米オレゴン・ポートランド(サスカッチ)のインフォマーシャル・ビジネスに身を置く映画製作者スパンキー・デイビス(語り手)が映画学校の学生ジャックとマットの2人出会うことから奇妙な物語が始まる。死んだフェリックス・アローヨ(リバー・フェリックス)とブレイク(カート・コバーン)のエピソードやSF小説など、書体を変えたテクストや脚注などの挿入。奇数頁の左下の余白にあるパラパラ・マンガ。ジャックとマットが完成させた映画『カウボーイ・ネモ』‥‥2人が異次元世界の「ピンク」から来たこと、ブレイクとフェリックスの生まれ変わりであることが明かされる 220



  • オール・マイ・ラヴィング(小学館 2016)岩瀬 成子


  • 1966年、山口県の小さな町。父親と姉・美江子の3人暮らしの平山喜久子(14歳)は唯1人のビートルズ・ファンだった。東京から転校して来た白石桃子もビートルズ好きだったことから仲良くなる。親友の朋美、幼馴染みの墨田良春、密かに思いを寄せる真山陽二、猫島文具店の日郎(ニーさん)とおばあさん、美容院のリリーさん‥‥級友や近隣の人たちとの日常が描かれる。火事による白石さんとの別れ。喜久子は来日するビートルズを一目見ようと決心して1人で東京へ向かう。半世紀前、ビートルズ・ファンは2〜3人しかいなかった 219



  • ネコへの恋文(日経BP社 2016)岩合 光昭


  • 見開き2頁にネコ写真と文章(縦書き)という構成のフォト・エッセイ集。7つのテーマに分かれた50通のラヴ・レターには見憶えのあるネコたちも散見されるが、恋文という親密感溢れる文章をネコ写真に添えることで新鮮に感じられる。日本、アメリカ、モロッコ、ブルガリア、イタリア、キューバ、クロアチア、スペイン、トルコ、フランス、ギリシャ、台湾で撮られたネコたちは優雅で愛くるしい。「僕もネコになりたい」218



  • 猫の名画物語(グラフィック社 1996)スーザン・ハーバート


  • 世界的に有名な絵画のモデルは人ではなく猫だった?‥‥ジュヌヴィエーヴ・マックカーン(猫アリナ島大学准教授)の「編者の序文」によると、多くの美術家が「最高傑作のいくつかを描くにあたって、その習作のモデルに猫を使っていた」という。英オックスフォード大学で美術を学んだスーザン・ハーバート(Susan Herbert)は名画(絵画・映画)に登場する人物をネコに置き換えた「猫名画」で知られる女性画家。全31点の「猫名画」には猫の習作モデル説を裏付ける編者の作品解説が添えられている 217



  • 猫はなんでも知っている(筑摩書房 1999)ニキ・アンダーソン


  • 著者が自分の飼いネコや友人のネコ、本の中のネコなどに取材して纏めたショート・ストーリーズ。原題は「猫が人生について教えてくれたこと」、サブタイトルは「猫好きの人間のための瞑想」。ネコたちの性格や行動、生態などから学ぶ人生哲学の書である。「チップの夢の実現」「見はり番、ペッパー警部」「サムの長い旅」など、原著47篇の中から35篇を厳選。現実のネコだけでなく、アリスのチェシャネコも登場。各エピソードの末尾には「猫の小判」「しっぽの名言」「猫のマメ知識」「猫のお祈りの言葉」が付いています 216



  • 猫光線(中央公論新社 2016)武田 花


  • 女性写真家の写・文集。商店街、民宿、漁港、神社、病院、城内、空き地、路地など‥‥著者がネコ歩きしたスナップショット(ネコは白黒で、ネコ以外はカラー)に、11篇のエッセイが添えられている。写真とエッセイの割合は約4対1で写真集の色合いが濃い。岩合さんのように構図や背景にも気を配ったネコ写真ではないけれど、「デブ猫がお腹を見せてこねくり、こねくり」「猫がせっせと」「よその猫うちの猫」など、エッセイはユーモアに富んでいて面白い。両親(武田泰淳・百合子夫妻)のエピソードを綴った「母と乗り物」も出色 215



  • ヘッドフォン・ガール(アルテスパブリッシング 2016)高橋 健太郎


  • 2000年10月、アシスタント・エンジニアの桃乃井一馬(カズ)は行方不明になった伯母・佐和子の家で古いスライド映写機を見つけた。カズが映写機のスイッチを入れると、VRゴーグルを装着したかのように、知らない女性の中に入り込んでしまう。しかも彼女の視線に映っている世界は未来の光景だった。佐和子にピアノを教わっていた須藤理貴(リキ)と絵美。デッドアイのリーダー石田仁にプロディースを依頼されて来日したジーモン・ヴェルナー。祖父・昭順の遺したリボン・マイク(グリュンベルクV07)を修理する柳沢忠則‥‥見えない糸で結ばれた登場人物たちが音楽で繋がるタイムスリップSF小説 214



  • 吾輩も猫である(新潮社 2016)


  • 「夏目漱石没後100年&生誕150年記念出版」。人気作家8人(赤川次郎、新井素子、石田衣良、荻原浩、恩田陸、原田マハ、村山由佳、山内マリコ)によるオリジナル短篇競作集。主人公のネコが1人称視点で語る「吾輩は猫である」へのオマージュ。ミステリ仕立て、エッセイ饒舌体、破滅SF、実録・猫本専門書店「吾輩堂」‥‥飼いネコが主人や人間たちを観察・批評するという本家の設定に倣っていることで、逆に愛猫家としてのネコへの思いが露わになる。荻原浩の猫4コマ・マンガが面白すぎ!‥‥プロのマンガ家顔負けじゃないの? 213



  • 猫なんて! 作家と猫をめぐる47話(キノブックス 2016)キノブックス編集部(編)


  • 詩人、作家、フランス文学者、マンガ家、美術家、歌人、エッセイスト、批評家、物理学者・随筆家・俳人、英・米文学者、翻訳家、写真家、心理学者、イラストレーター、精神科医、舞踏家、映画監督など47人の猫エッセイを収録したニャンソロジー。萩原朔太郎(詩)、村上春樹、丸谷才一、吉行淳之介、谷崎潤一郎、金井美恵子、水木しげる、大島弓子、澁澤龍彦、麿赤兒、町田康‥‥日本を代表する作家やマンガ家(エッセイではなく、猫マンガを掲載)などが分け隔てなく並んでいる。「客ぎらひ」の小説家と同じくネコの尻尾が欲しい 212



  • LIL BUB’S LIL BOOK(学研パブリッシング 2014)マイク・ブライデイヴスキー


  • 「永遠の子猫リルバブの不思議な冒険」はストーリ仕立ての可愛い写真集。バブアブバブ星で自由気儘な毎日を送っていたマジカル・スペース・キャットのリルバブちゃんは宇宙船を操縦して地球に不時着。お魚を探しているところを男の人に保護される。ウェブに登場するや否や、彼女は一躍人気者になった。今日は地球の大物ネコのスムーシュとピクニック。スムーシュと逸れて迷子になってしまったリルバブは飼主にテレパシーでメッセージを送り、宇宙船に乗って故郷の星へ帰るにゃん 211



  • ケサラン・パサラン 2(メディアファクトリー 2012)山岸 凉子


  • 方位鑑定士から凶相の土地に吉相の家は建てられないと忠告されてしまった星由良子は苦労して手に入れた国有地を売却し、現在住んでいる家(大吉の土地)を取り壊して建て直すことにする。併録の「猫・ねこ・ネコ」(Mei 2012)は福島の被災地に置き去りにされたネコを引き取った顛末を綴ったエッセイ・コミック。2011年の秋、作者は長年連れ添った飼いネコを喪った。苦しんで逝ったサビちゃんへの罪悪感に苛まれた彼女は四十九日の法要を済ませて納骨した後、ボランティア団体から2匹のネコ(コバンとハル)を引き取るが‥‥ 210



  • ケサラン・パサラン 1(メディアファクトリー 2012)山岸 凉子


  • 駅から離れた場所に住んでいるの星由良子(イラストレーター兼エッセイスト)は最寄りの駅から徒歩4分以内の土地を入手して家を建てようと決心する。由良子は姪の紫苑(アシスタント兼秘書)や彼女の恋人・斉藤樹(編集者)と意見交換し、M市Kの国有地を入手してデザイナーに設計を依頼。ところが方位鑑定士から「縁起の良い土地から縁起の悪い土地へ引っ越そうとしている」と笑われてしまう。女性主人公はイラストレーターという設定だが、K社やT賞を受賞したことなどから鑑みると作者自身の体験に基づく実話だと推測される 209



  • 8マン(扶桑社 1995)平井 和正 / 桑田 二郎


  • 約半世紀振りに「8マン」(全6巻)を再読した。デーモン博士が8マンの癖を見抜いて倒すというエピソード以外は忘却の彼方だった。平井和正の原作ストーリは言わずもがな、桑田二郎の絵の上手さに驚いた。細かいコマ割りを文庫版で読むのは疲れるが、構図も洗練されているし、デッザンの狂いも殆どない。戦いに破れて損傷した8マンはエロティックでさえある。TVアニメ版のタイトルが「エイトマン」だったのは6チャンネル(TBS)で放送されていたからだという。26年振りに最終回を描いて「魔人コズマ」が完結したのも感慨深い 208



  • わたしは ねこ(リトルモア 2016)松田 奈那子


  • 飼主の夫婦に子供が生まれた。かなこという名前の女の子。乳児、幼女、小学生‥‥少女が成長するに連れて親密だった2人の関係が次第に疎遠になって行く。人間には人間の暮らしがある。ネコにもネコの暮らしがある。少女と触れ合えないことをネコは寂しく思っているのか、それともそれは人間の勝手な思い込みなのか?‥‥決して上手い絵ではないし、緑色の目の白黒ネコも可愛くないけれど、なぜか泣けてしまう。ネコは少女のことを「いもうと」だと思っていたのだ 207



  • 猫本専門 神保町にゃんこ堂の ニャンダフルな猫の本100選(宝島社 2015)アネカワユウコ


  • 猫本専門書店「神保町にゃんこ堂」の猫店長リクオの部下・アネカワユウコによる猫本ガイド・ブック。写真集、エッセイ、小説、コミック、絵本、イラスト集、ノンフィクション、実用書のジャンル別に猫の本100冊をオール・カラーで紹介。『世界で一番美しい猫の図鑑』『それでも猫は出かけていく』『猫のいる日々』『夏への扉』『空飛び猫』など、新旧の定番猫本は載っているのに、ポール・ギャリコや大島弓子や岩合光昭の著作が1冊も選ばれていないのは解せません。続編を希望します。巻末に町田康の書き下ろし猫エッセイを収録 206



  • 山岸凉子画集 光 てらす(河出書房新社 2016)山岸 凉子


  • 「アラベスク」「妖精王」「日出処の天子」「テレプシコーラ舞姫」など代表作のカラー、モノクロ画を収録した本格的な自選画集。巻頭の「ベストセレクション」、デビューから年代別(1969~2015)に厳選されたカラー・イラストは圧巻。「アラベスク」の第1部と第2部で絵柄が大きく異なるのも、茶系色が多いのもファンには周知のこと。巻末の「対談・インタビュー」も充実している。「画集刊行記念特別インタビュー」はもちろんのこと、中島らもとの対談と文春文庫ビジュアル版『天人唐草』の解説が再録されているのも感慨深い 205



  • ダンスがすんだ(新潮社 2004)フジモトマサル


  • 「イラストレーター兼マンガ家。ときになぞなぞ作家、そして回文作家」による回文絵物語。見開き右頁に回文、左頁にモノクロ・イラストというレイアウトで全76篇を収録している。「医者らしい」から「歌唄う」までの単純な回文だが、長編ストーリ仕立てになっているところが新機軸で面白い。青年医師と黒猫美女のアヴァンチュール、妻との破局、猫人の蜂起、叛乱、革命、亡命?‥‥ダークでスリリングなフィルム・ノワール風の物語を愉しめる。『キネマへまねき』から十年後の渾身リニューアルだったことも今から思うと感慨深い 204



  • ちいさな手のひら事典 ねこ(グラフィック社 2016)ブリジット・ビュラール=コルドー


  • ネコの歴史や民間信仰、ことわざ、性質、行動、品種‥‥など全78項目の見出しとアンティーク・クロモカードで構成された「ネコの小事典」。子ネコのように小さくて可愛い本で、小口は金色に塗られている。見開き左頁に解説文、右頁にカラー・イラストを掲載。「歌」という項目には、《今日なお、多くのミュージシャンが、ねこをテーマにしていて、フランスのアカペラ四重奏グループ、パウワウは「僕はねこになりたいのさ」と歌い、ノルウェンは、アルバムのカバー写真に『不思議の国のアリス』のチェシャねこを用いました》とある 203



  • 村上さんのところ(新潮社 2015)村上 春樹


  • 期間限定サイト(2015年1月15日〜5月13日)で募った読者からの質問(メール)に村上春樹が答えるシリーズ第3弾。著者本人が回答した3765問の中からセレクトした473本を掲載している(電子版は完全収録)。17日間に寄せられた3万7465通のメールを読み終えるのに3カ月以上要したという。ハルキストではなく「村上主義者」、原子力発電所ではなく「核発電所」、同性婚に賛成、『日出処の天子』が好き‥‥安西水丸に代わってイラスト・マンガを描いているフジモトマサル氏が2015年11月に亡くなったのは大ショックです 202



  • ねこだけどライオン(セーラー出版 1991)リンダ・ヴォルフスグルーバー


  • 飼いネコのレオは何不自由ない快適な毎日を過ごしていた。ある日、散歩から帰る途中で、大きなライオンに見られていることに気づく。「ザンジバール・サーカス、百獣の王エドワルド」の特大ポスターだった。ライオンの勇姿に心を奪われたレオは同じネコ科の仲間として、一度くらい百獣の王になってみようかと思う。自分が大きく強くなった気がしたレオはライオン気取りで街から出て行く。遊び仲間のウサギたちの長い耳に咬みつこうとしたら、体の具合が悪いのではないかと心配される始末。レオくんは勇敢なライオンになれるの? 201


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