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スニンクス 6 0 0 [b l o g]



  • ニューヨークが目覚めたあとも、醜悪な幻は1、2週間消えなかった。あの有名な火星人襲来のラジオドラマが現実だったとしても、そのあと長い行列を作って火星人の残骸とやらを見にきた人々は、自分のだまされやすさに驚きあきれたことだろう。いまや怪物は檻の閉じこめられ、見られ、声を聞かれ、体をつねられ、報道され、記事を読まれ、同情すらされている。ニューヨークじゅうの人間が列をなした。遅れて気づいたことが事件後にわかった事実と噛み合い、恥ずべき話の種が街じゅうに撒かれたが、いまとなっては安全で愉快とさえ言える話題だった。〈猫〉はただのいかれた老いぼれだ。市にとって、ひとりの精神異常者にどれほどの力があるというのか。書類を閉じて忘れるがいい。もうじき感謝祭だ。ニューヨークは声をあげて笑った。それでも、イギリスの従兄であるチェシャー猫のように、体が消えたあとも〈猫〉のにやにや笑いは漂っていた。独房にいる老人の笑い顔ではなかった。あの老人は笑わない。
    エラリイ・クイーン 「九尾の猫」


  • ♭ 子猫にも貼れる Google 検索 1.2〔original skin〕2008-01-16
  • 記事の中でも書いているように、ソネ風呂の「検索ボックス」は使い勝手が悪い。グーグルが無償提供していた「Google Search」をカスタマイズしてみた。前者は検索文字列を含む記事が羅列される(レイアウトも一部崩れる)だけだが、「Google Search」は検索文字を含む本ブログ内の全文章がピンポイントでヒットする。その精度はOS Xの「Spotlight」よりも強力で、あの文章を一体どの記事に書いたのか忘れてしまった時、過去に同じ主旨の文章を書いたかどうか曖昧な時などに重宝する(たとえば「川島なお美」で検索すると「美しく川島なお美、ロミオ「生皺」隠し‥‥苦痛!」という回文が1番上に表示されるのだ)。読者よりもブロガー本人(sknys)の必要性に逼られて作ったような気もしないではない。〈子猫にも出来るプチ・カスタマイズ〉では「検索ボックス」に「Google カスタム検索」風の文字(sknys site search)を入れてみた。

  • ♭ 悪魔の手毬少女〔visual〕2009-05-11
  • 仏・伊オムニバス映画『世にも怪奇な物語』(Histoires Extraordinaires 1967)を紹介した記事。3人の監督(ロジェ・ヴァディム、ルイ・マル、フェデリコ・フェリーニ)と出演者(ジェーン・フォンダ、ピーター・フォンダ、アラン・ドロン、ブリジット・バルドー、テレンス・スタンプ)の豪華絢爛なる競演。どこか近親相姦の愛憎劇を想わせる「黒馬の哭く館」(Metzengerstein)、ドSで残虐な性癖の主人公がドッペルゲンガーと対峙する影を殺した男」(William Wilson)も捨て難いが、白眉は「悪魔の首飾り」(Never Bet the Devil Your Head)でしょう。フェリーニが撮った超A級ホラー映画。アル中、フェラーリ、イタリアの国際映画祭にゲストとして招待された英シェイクスピア俳優は泥酔状態に陥り、赤いフェラーリ(マセラッティ)を疾駆させる。トビー・ダミットの首が白いボールのように少女の足許に転がる!‥‥これは美少女という名の「悪魔のフェティシズム」だ。黒ネコ写真に触れると「手毬少女」が現われるギミックになっています。

  • ♭ 真夏のクリアランス 2013 〔music〕2013-08-01
  • 「タワレコ・クリアランス」で発掘したアルバムを7枚レヴューするシリーズの第7弾。何故この記事だけ閲覧数が突出しているのかは依然として不明だが、赤い郵便ポストの上のネコちゃんに由るところが案外大きいのかもしれない。Louise Attaque、Anna Calvi、Sonic Youth、Emiliana Torrini、Jorge Fandermole、Pato Fu、Adriana Partimpim‥‥英米中心のロックやポップスではなく、仏・英・米・アイスランドやアルゼンチンなど、グローバルな選出になっているところが「スニーズ・スタイル」。ブラジルではサッカーと音楽が常に子供たちの身近にある。おもちゃの楽器で名曲をカヴァした《Musica De Brinquedo》(2010)のライヴ・アルバム《Musica De Brinquedo Ao Vivo》(Rotomusic 2011)も子供のための「みんなのうた」というコンセプトでカヴァや自作曲を披露するライヴ・ヴィデオ《Partimpim Dois E Show!》(Sony Music 2010)も天真爛漫で愉しい。

  • ♭ インナー・シティ・ライフ(1995)〔rewind〕2009-07-01
  • 個人的な年間ベスト・アルバム10枚を1年ずつ遡って行く〔rewind〕シリーズ。1995年はトリップ・ホップ〜ドラムンベースが一世風靡した年として記憶されるだろう。20年後の今日も現役で活動しているTricky。2枚組のデビュー・アルバムが鮮烈だったGoldie。変態トリップ・ホップ・デュオのMolokoも雨後の筍たちに紛れてデビューを飾った。Molokoはロシア語で「milk」という意味だが、「時計じかけのオレンジ」に登場するミルク・カクテル「Moloko Plus」から採られたと書けば、腑に落ちるレスナーも少なくないでしょう。The Exの《Mudbird Shivers》(Ex 1995)は強力無比。2本のギターが絡み合いながらノイズを撒き散らすサウンドは爆撃機の大空襲のようにも聴こえる。Herb Rittsの撮ったMylene Farmerの黒い下着姿もエロティックだった。
     
  • ♭ トロピカリア(1993)〔rewind〕2010-04-01
  • 1993年の「ベスト・アルバム」はBjorkのデビュー・アルバムかもしれない。飛行機や汽車、ボートなどを乗り継いで非西欧世界を旅行する少女の心象風景が鮮やかに描写されている。「インドとカリブ海が混在し、2つの太陽が輝き、火山が噴火して花火が上がり、アンドロギュヌスが存在し、ミルク・バーのトイレの中がカラオケ・ボックスと化してしまう世界」‥‥夜になると少女は海の底に錨を下ろして眠るのだ。25年振りのCaetano VelosoとGilberto Gilの共闘は若々しい実験精神に溢れている。シミー・ディスク(Shimmy Disc)を主宰するKramerの2枚組ソロ・アルバムにも圧倒された(アルバム・カヴァはGeorge Harrison《All Things Must Pass》(Apple 1970)のパロディなのだ)。The HonkiesやTrumans Waterのアルバムはメジャーを凌駕するUSインディーズの地殻変動が20年前から起こっていたことを告げていた。

  • ♭ ターナーの彼方へ 〔art〕2008-08-11
  • 〈英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展〉(森美術館 2008)は25周年を迎えた「ターナー賞」を回顧する現代アート展。第1回授賞者マルコム・モーリー(Malcolm Morley)の作品は「絵画」だったが、その後「ターナー賞」は立体的なオブジェやヴィデオ、インスタレーションなどが多数を占めるようになる。デミアン・ハースト(Damien Hirst)の〈母と子、分断されて〉(1993/2007)は真正面から真2つに切断された牛の母子をホルマリン浸けにして、4つの強化ガラス・プラスティックケースの中に封印。ジリアン・ウェアリング(Gillian Wearing)のヴィデオ・アート〈60分間の沈黙〉(1996)は警官26名(女性5名を含む)の「記念ヴィデオ」で、動くことを禁止され静止したままの姿勢で1時間ヴィデオが回される。マーク・ウォリンジャー(Mark Wallinger)の〈スリーパー〉(Sleeper 2004ー05)はベルリン新国立美術館のガラス張りの1階ギャラリー内をクマ・コスプレ姿のウォリンジャーが夜間に彷徨するパフォーマンスを撮った映像作品である。

  • ♭ PALINDROME〔200〕〔palindrome〕2010-03-26
  • 回文シリーズで発表した100篇の中から10篇を厳選して自作解説する「ベスト・オブ・パリンドローム」の第2集。〈路地、猫屋敷、空き車庫、根城〉〈睫だけ‥‥髪の毛の見かけだけ妻〉など‥‥「PALINDEX」で5つ星(★★★★★)を獲得した回文から選出。いずれも勝るとも劣らない傑作回文(自画自賛?)揃いです。〈水墨画を描くボイス〉というシンプルな回文に触発されて、1984年に来日したヨーゼフ・ボイス(Joseph Beuys 1921-86)の美術展やパフォーマンスを回顧する記事になりました。資本主義が多様性の幻想を振り撒いて、人間を「エゴイスティックな豚」として孤立化させているというヨーゼフ・ボイスの発言は30年後の今日を予見していたかのようです。写真はタワレコ渋谷店で行なわれたナタリア(Natalia Lafourcade)ちゃんの「インストア・ライヴ」(2009)の様子です。

  • ♭ ネコ・ログ #13 〔catalog〕2009-04-26
  • 各記事のトップを飾ってくれたネコちゃん(9匹)のプロフィールを紹介する「ネコ・カタログ」の第13集。主に近所の常連ネコや新参ネコたちを撮っていますが、ネコ写真よりも紹介文の方が難しい。マンネリ化して同じような内容になりながらも書き続けられるのはネコの行動や生態の多様性に負うところが少なくない。今はもう見かけることのないトミーやハナやラッキーには心から感謝している。今日もオキはお気に入りの場所で寛ぎ、サビは家の中で暮らし、ソランはテリトリー内をパトロールしているに違いない。冒頭の引用文はシークリット・ヌーネス の『ミッツ』(水声社 2008)から。「ヴァージニア・ウルフのマーモセット」のミッツが古道具屋の飾り窓越しに1匹の黒ネコを見つけて、ロンドンの街角にも故郷の南アメリカと同じ黒豹がいたことに驚く場面(「ひどく小柄になってしまった。クモザルほどに縮んでしまった」と訝るのだが)は何度読んでも微笑ましい。
     
  • ♭ 血眼な街 〔palindrome〕2007-12-01
  • 回文シリーズ第11集。この頃のブログは愉しかったなぁ。コメント欄も賑やかで、出前回文や「なぞなぞ回文」などブロガー同士の交流もあった。8年も経つと、街のネコたちやブロガーの顔触れも移り変わって行く。世論調査などで国民の意識が変化したと報道されるけれど、個人の考え方が変わったというよりも日々の生死によって日本人が入れ代わったと考えるべきでしょう。遺伝子治療や医学の進歩で人間の寿命が飛躍的に延びない限り、100年後には今生きている人類の殆どは地球上から消えている。天寿を全うする前に自爆してしまう可能性も否定出来ない。栄枯盛衰、驕れる者も久しからず。しかし、綾瀬はるか、ヴェルーカ・サルト、愛子、ホリエモン、リボンの騎士、ミキティ(安藤美姫)‥‥回文世界の登場キャラは「不思議の国」の住人たちと同じく、いつまでも変わらずに生き続ける。現実世界の人物も出て来ますが、回文ストーリはフィクションなので悪しからず。

  • ♭ 猫のコクーン 〔cat's cradle〕2011-03-21
  • 猫ジャケ・シリーズ第5集。軽い乗りで始めた「麗しきネコードの世界」ですが、意外に奥が深かった。アルバム・カヴァを彩るネコたち‥‥女性に抱かれてキスされるCocoonの子猫、Miss Kittinの「妖怪ネコウモリ」、Modusの「子猫カジノ」、Luba Masonとネコの「恋の破局」、Eliza Doolittleの緑色のスライムで顔の左半分を覆われてしまったロシアンブルー、Klaxonsの凛々しいネコ宇宙飛行士、Wavvesのサイケな「猫王」、Kleenex / LiLiPUTのネコと魚の骨、カシオ製キーボードの前で寛ぐDOM(Dominic)の子ネコちゃん、Squeezeのシンプルに図案化された黒ネコ。「妖怪ネコウモリ」のアートワークから、ゴスロリ少女エミリー(Emily The Strange)と4匹の黒ネコ(サバス、ニーチェ、マイルス、ミステリ)に出逢えたのは嬉しかった。Best Coast、MGMT、Klaxons、Wavvesなど‥‥2010年は寅年ではなく、猫年(ネコードの当たり年)だったのかもしれません。

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    祝記事数600!‥‥100本記念の時は「アクセス・ランキング・トップ10」、200本記念の時は「トップ20」の記事について「自作解説」したので、今回も60位以内に入った記事の中から過去5回と被らないように10本を選んで自作解説しました。41字×10行の段落を10ブロック並べるのが「スニーズ・スタイル」(skny-style)の基本型。写真や動画を貼っただけの空疎なブログに反発して、出来るだけ長い記事を書くように心懸け、徒らに記事数を増やさないという方針で、漸く600本に辿り着きました。今年(2015)の12月で本ブログを始めてから丸10年になります。ソネ風呂は1つの記事に5万字も書けるのだから、短い記事(文章)はブログにアップするまでもなく、TwitterやFacebook、LINEなどのSNSで事足りるでしょう。サイドバーの「アクセス・ランキング」にトップ5を表示。見出しタイトルが記事別総閲覧数の一覧表「ACCESS RANKING」へのリンクになっています。

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    • これからもスニンクス(sknynx)をよろしくにゃん^^;
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    • Author: sknys
    • Articles: 600
    • Provider: So-net
    • Date: 2015/10/26
    • Media: Internet

    タグ:blog sknynx
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