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花粉撒布か? [p a l i n d r o m e]



  • 同じく19世紀には、エドワード・リアのナンセンス詩がその奇抜な魅力で大人気を博す。彼の詩はその名声にふさわしく、最後まで読んでも何の教訓もなく、まさにナンセンスそのものだ。彼が最初に作ったナンセンスな歌(1867)は「フクロウと仔猫」と題され、これまでにはなかった類のフクロウを登場させている。邪悪でもなければ賢くもなく、尊大でもなければ自惚れてもいなくて、リアの作り出したフクロウは伝統的な性格をほとんど備えていない。最初の部分を紹介すると── // フクロウと仔猫が海に出かけた / 薄い緑色のきれいな小舟に乗って / 蜂蜜を少しとお金をたっぷり / 5ポンド紙幣に包んで / フクロウは星を見上げ / 小さなギターを弾きながら歌う /「ああ、かわいい仔猫ちゃん! ああ、なんてかわいいぼくの恋人 / とてもきれいな仔猫ちゃん / きみは / とても / とってもかわいい仔猫ちゃん!// その後、フクロウと仔猫は結婚し、おいしいごちそうを食べ、ともに夜行性で肉食の両者は、月明かりの中、最後にダンスを踊る。
    デズモンド・モリス 「文学におけるフクロウ」


  • ⃞ テナガザル手すり、桑、柿食べ、滝川クリステル逆撫で
    ボルネオ島(マレーシア・サバ州)を訪れた滝川クリステルは熱帯雨林が急速に失われている現実に直面する。小舟に乗ってキナバタン川を下る彼女が目撃した動物たち、オラウータンやボルネオゾウ、熱帯雨林の樹木や植物、森の中に棲む昆虫たち。彼女の掌の上で丸くなるダンゴムシ(タマヤスデ)や美しい羽を広げる蝶。多種多様な生態系の危機‥‥森林を伐採し、野生動物を殺し続ける人類は自らの首を絞めていることに気づいているのだろうか。稀少な動植物を絶滅種や絶滅危惧種に追いやったのは強欲な人間たちではなかったか。コタキナバルの「ロッカウィ・ワイルド・パーク」で1匹のテナガザルに出会った。森から出て来て農作物を荒らしたり、人間を襲ったりする野生の動物に罪はない。テナガザルのミツも親から逸れて人里に置き去りにされた迷い子サルだった。テラスの手すりの上で寛ぐミツは桑の実や柿を食べ、その長い手を伸ばして滝クリの髪を逆撫でしたのだ。

    ⃞ 看板、激突スヌーピー、盗人危険犯か?
    スヌーピーは自立2足歩行犬なので飼主のリードに繋がれて散歩することはない。ゴーカートだって飛行機だって自由に運転操縦出来るスーパー子犬なのだ。今日も犬小屋を出ると、お気に入りのスケートボードに乗って坂道を颯爽と滑る。ところが勢い余ってT字路を曲がれず、ファーストフード店の看板の激突してしまった。スピード狂のスヌーピーが事故ったのは数ブロック離れた民家から立ち昇っていた黒っぽい煙が視界に入ったからだった。衝突する直前にジャンプして路上の看板を跳び越えたので幸いにも掠り傷1つない。前方宙返りで着地したスヌーピーはスケボー片手に焦げ臭い異臭が漂う民家へ向かう。現場周辺は野次馬たちで埋まっていた。屋根からは黒い煙だけでなく赤い炎も出ている。消防車のサイレン音も近づいて来た。強盗放火殺人事件だとか、連続放火魔の仕業だとか、一家心中だとかいう噂が野次馬たちの間で囁かれている。民家からは誰も逃げ出して来る気配はない。住人は脱出した後なのか、留守だったのか、それとも家の中で死んでいるのか?‥‥目の前で1匹の黒ネコが大きな耳を立てて噂話を聞いていた。「やぁ、コロネちゃん。今日は1人なの?」

    ⃞ 次期マウンテン・ライオン、青い蘭、貂、馬、雉‥‥
    俊敏俊足という理由からなのか、歴代のMac OS Xには各ヴァージョンごとにネコ科動物のコード・ネームが付けられている。チータ、ピューマ、ジャガー、パンサー、タイガー、レパード、スノー・レパード‥‥というように。2011年にライオン(10.7)がリリースされた時、マック・ユーザの間では次期OS Xの名前について危惧する声があった。ライオンの次は?‥‥百獣の王を超えるネコ科の動物は存在するのだろうか。レオポン(leopon)やリュンクス(lynx)はいるけれど、ライオンに比べると格下感は間逃れない。アビシニアンやマンクス、ロシアンブルー、スコティッシュ・フォールドなど、猛獣から可愛らしいネコちゃんへ路線変更したらどうかしらと願うネコ派ユーザも少なくないかもしれない。ところが、ライオンから僅か1年で新OS Xに進化することになったのだ。その名も「マウンテン・ライオン」(10.8)‥‥大山猫がいるのだから、山獅子もいるのだろう。それにしても何故クーガ(coguar)ではなく、マウンテン・ライオン(mountain lion)なのか。『マウンテン・ライオン物語』は主人公のレオ君が貂と馬と雉を仲間に加えて、伝説の花「青い蘭」を探しに旅立つ冒険ファンタジーである。

    ⃞ スラム・ネコ通り、もう懲り懲りコウモリ男眠らず
    島民よりもネコの数の方が多いという猫島ニャーゴ。人間とネコが共存共栄している理想郷と讃える人もいるけれど、常に物事には表と裏、光と影がある。ネコたちの聖地が山猫神社一帯だとすると、人里離れた裏山の向こう側は無法地帯だった。古くは大地主だったコウモリ男爵の住む洋館を中心とした地域だったが、貴族主義というか前近代的な統治に嫌気が刺した住民たちが逃げ出した後はゴースト・タウンと化していた。彼らの代わりに棲み着いたのが島の悪ネコたちで、俗に「裏町ニャーゴ」、中央通りは「スラム・ネコ通り」と呼ばれていた。もちろん、はみ出し者のアウトロー集団なので、島民だけでなく一般のネコたちも1歩たりとも足を踏み入れることはなかった。ドラネコ軍団の喧しさといったら都会の喧噪や暴走族の比ではない。同じ夜行性のコウモリ男爵でさえも昼夜ギャーギャー鳴き喚くネコたちの騒音に悩まされて不眠症に陥ってしまった。防音加工が施され、暗幕に覆われた寝室の中で一睡も出来ないコウモリ男。ある夜、洋館の屋根から飛び立ったコウモリの行方知っているネコは1匹もいないという。

    ⃞ パリでスピネッタ 「腹は立つね、ヒステリは!」
    2001年12月、スピネッタ(Spinetta)はパリ公演を行なった。たった1週間の滞在だったが、その洗練された音楽スタイルはパリジャンやパリジェンヌにも大人気で、熱心なファンたちに追う回されることになった。どこの国や都市にもグルーピーはいるけれど、ヒステリ女だけは勘弁して欲しいね‥‥高級ホテルの一室で単独インタヴューに応じたスピネッタは苦笑する。独身時代、ライヴを終えてブエノスアイレスの自宅に帰って来たら、どういうわけか先客が、見知らぬ娘がいたわけだ。オレも驚いたが女の悲鳴は驚天動地の絹を裂くような大絶叫だった。鼓膜が破れるんじゃないかと思ったくらい。近所の住人が通報したのか、パトカーが来るのに長い時間はかからなかったよ。その後の顛末は‥‥と口を濁す。ポールも浴室の窓から女が入って来た時はビックリしたんじゃないかな。その夜のパリ・ライヴで〈Don't Bother Me〉をカヴァして亡き作曲者を追悼したスピネッタが2012年2月8日に亡くなった(享年62歳)。合掌。

    ⃞ 妻子ら弾む春、愛、ロシア 「白いアルバム」素晴しいさ
    愛と自由の国、アメリカ合衆国に憧れていたロシア青年は夢と現実のギャップに幻滅して意気消沈していた。渡米3日目にして早くもホームシックに罹るとは‥‥。ヒッピー、フリーセックス、ドラッグなどのカウンター・カルチャーを期待して来たのに、アメリカは銃と暴力と人種差別の国だった。安ホテルの一室で独り気分が落ち込んでいると、ラジオから素晴しい曲が流れて来た。〈Back In The U.S.S.R.〉‥‥体中に漲る高揚感、浮游するような多幸感。たとえ英語が分からなくても、祖国に帰還する喜びの感情はダイレクトに躰の中に沁み入って来る。ロックは偉大だ。萎えた心に瑞々しい花を咲かせるなんて。一刻も早くソ連へ帰ろう。わがロシアには愛する妻と幼い子供が待っているのだ。長く寒い冬も終わり、やがて暖かい春が来る。ソ連への帰途に着く機上の青年の手には真新しい「白いアルバム」があった。

    ⃞ 象、虎狩り、飛ぶ鳥からどうぞ!
    リシケシュへ瞑想修行に来た男をモデルにした「続々バンガロー・ビル物語」。山のような荷物をバンガローに運び入れた金持ちの母親と息子は修行者たちの顔を顰めさせた。インド観光旅行に来たんじゃないかって‥‥。案の定、瞑想修行に退屈したバンガロー・ビルは母親と一緒にゾウに乗り、銃を携えて意気揚々と虎狩りに行ってしまった。ジャングルの奥深くには無敵のトラたちが棲息しているという。バンガロー・ビルの虎退治。射殺した獲物の毛皮を剥いで、我が家の居間の絨毯にしてやるんだ。血湧き肉躍るなぁ。まさに、これがハンティングの醍醐味。万が一の時はママが救ってくれる‥‥と、マザコン・ビルはヒーロー気分に浸っていた。ところがトラは1頭も姿を現わさなかった。今やインドのトラも絶滅危惧種に入ってしまったのだ。獰猛なトラのいる場所に早く案内しろと迫るビルに現地のガイドが冷静に言い放つ。「トラを仕留めるのは色々と大変です。まず、小手調べに空を飛ぶ鳥を撃ち落として下さい」

    ⃞ 長い長いララバイ、良いバラライカないかな?
    レコーディング・スタジオでJがPに生ギターを弾いて聴かせている。眠れない夜に長い長い子守唄を作ったんだ。幼い息子のための歌で50番まで歌詞がある。『千夜一夜物語』の子供版みたいなイメージなんだ。トラディショナルなブリティッシュ・フォークじゃなくて、異国情緒溢れる変わったサウンドにしたい。シタールやタブラなどのインド楽器はGの専門分野だから、もっと違った感じにしたいんだ‥‥そう、ロシア民謡風というのはどうかな。君の作った曲にも響き合うし、我ながら良いアイデアだと思うんだ。三角形の3弦ギター、バラライカを使ったら面白いんじゃないかな。どこかに良いバラライカはないかな?‥‥しかし、Jの「長い長い子守唄」は「白いアルバム」には収録されなかったし、録音されたという形跡もない。〈Cry Baby Cry〉がショート・ヴァージョンなのだというファブフォー研究者もいるけれど。

    ⃞ イケフクロウからかう六父兄
    JR池袋駅東口地下の北改札を出たところに「いけふくろう像」が鎮座している。渋谷の忠犬ハチ公ほどの知名度はないけれど、ブクロの待ち合わせ場所として老若男女の人気も高い。何よりも今日の「ゆるキャラ」にも通じる丸っこくユーモラスなフォルムがキモ可愛いではないか。イケフクロウ(池袋+梟)というゴロ合わせじゃないかと嗤う人もいるが、雑司が谷・鬼子母神には郷土玩具の「すすきみみずく」もあるので、イケブクロとフクロウが全く無関係というわけではなさそうだ(豊島区が「羽を広げた梟」の形をしているからという説もある)。動物行動学者のデズモンド・モリスは《人間でないことは分かっているのだが、人間と同じような頭の形をしていることで、あの尖った顔の鳥と自分がより親密な関係にあると思わせられるのだ。人間の赤ん坊は、じっと見つめる母親の両目に強く反応を示す。遺伝子にプログラムされていて、意思とは関係なくそういう反応を示すものなのだ。だからフクロウとも目が合うと特別な反応が誘発され、たとえ本当のところはまったく無関係の存在であったとしても、親近感を覚えてしまうというわけである》と書いている。

    ⃞ 立つぞ、女くノ一20歳。落ちた8位の苦難襲った
    映画『あずみ 2』のクランクインの前に、主な出演者たちが日頃の運動不足の解消や体力作りも兼ねて、ロケ地近くで毎年開催されるマラソン大会に参加することになった。女刺客役の上戸彩(あずみ)と上野甲賀忍者衆くノ一役の栗山千明(こずえ)の2人はライヴァル同士。お互いに走る前から熱い火花を飛ばし合っていた。栗山千明は2カ月前から密かに自主トレーニングを積んでいた。どこから見たって私の方が原作のヒロイン・イメージに近いのに、ダーティーな敵役だなんて悔しい。ハーフ・マラソンで憎き上戸彩を尻目に置き去りにしてやるわと、瞳の中の炎もメラメラと燃えていた。スタート・ダッシュは完璧だった。爽やかな風がトップを駆ける千明の黒髪を揺らす。しかし前半の10kmを過ぎた直後から両脚の太腿が重くなってスピード・ダウン、そのままズルズルと順位を下げてしまう。最悪なことにゴール直前で足が縺れて、まさかの転倒!‥‥後続のランナーが蹲る千明を抜き去って行く。よりによって上戸彩の背中を見ることになろうとは。女子ハーフ・マラソンの結果は上戸彩7位、栗山千明8位だった。

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    • 回文と本文はフィクションです。一部で実名も登場しますが、該当者を故意に誹謗・中傷するものではありません。純粋な「言葉遊び」として愉しんで下さい

    • くノ一回文は「スニンクスなぞなぞ回文 #26」の解答です
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    生き物たちへのラブレター ── 生物多様性の星に生まれて

    生き物たちへのラブレター ── 生物多様性の星に生まれて

    • 著者:滝川 クリステル
    • 出版社:小学館
    • 発売日:2010/10/08
    • メディア:ムック
    • 目次:ひとだけができること / ボルネオ熱帯雨林の生き物たちを訪ねて / 木村秋則さんとの対談「無農薬のリンゴで見つけたこと」/ さかなクンとの対談「”さかなのなみだ” は見えないけれど」/ ジョグラフ博士との対談「生物多様性を失った先にあるもの」/ Short Interview TEEB、生物多様性の経済価値を可視化するプロジェクト / ボルネオ熱帯雨...林の現実 / ボルネオ熱帯雨林を守るために / 分かちあう星


    フクロウ ── その歴史・文化・生態

    フクロウ ── その歴史・文化・生態

    • 著者:デズモンド・モリス(Desmond Morris)/ 伊達 淳(訳)
    • 出版社:白水社
    • 発売日:2011/11/25
    • メディア:単行本
    • 目次:序文 / 有史以前のフクロウ / 古代のフクロウ / フクロウの薬効 / 象徴としてのフクロウ / エンブレムになったフクロウ / 文学におけるフクロウ / 部族にとってのフクロウ / フクロウと芸術家 / 典型的なフクロウ / ユニークなフクロウ / 年表 / 訳者あとがき / 索引 / 図版の権利について / 関連団体およびウェブサイト / 参考文献 / 原注 / 付録 フクロウ...


    Un Manana

    Un Manana

    • Artist: Spinetta
    • Label: Universal Import
    • Date: 2008/12/23
    • Media: Audio CD(CD+DVD)
    • Songs: La mendiga / Vacío sideral / No quiere decir / Tu vuelo al fin / Hiedra al sol / Canción de amor para Olga / Un mañana / Mi elemento / Hombre de luz / Preso ventanilla / Despierta en la brisa / Para soñar // Mi elemento / Hiedra al sol / Preso ventanilla / Farol de amor / EPK ... Un mañana / Making mi elemento

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